スナホリガニの飼育方法|販売価格、餌、寿命は?

どこか昆虫を彷彿とさせるような特徴的な見た目のスナホリガニ。西日本をはじめインド洋や太平洋に広く分布するスナホリガニは海水浴をしている時に見たことがある方もいるのではないでしょうか。

貝殻拾いをしていて偶然ヤドカリを持って返ってしまい落としてしまった経験のある方などからは海洋生物は飼育が難しいとイメージされるかもしれませんが、実はちょっとしたコツさえ掴んでしまえば簡単にお世話をすることができます。

そこでこの記事では身近でいてペットの印象をもたれにくいスナホリガニの気になる飼育方法や餌などお迎えする前に知っておくべきことをまとめてご紹介したいと思います。

 

スナホリガニとは?

出典:xnissy’s fotolife

本州南部やインド洋に広く生息するヤドカリ下目に属する甲殻類の一種です。

スナホリガニという名前からカニの仲間と思われがちですが、類縁関係が近いだけでれっきとしたヤドカリの仲間です。

 

本種はヤドカリに見られるようなハサミは持ち合わせていないので挟まれる心配もなければ混泳させている生体に傷つけることもありません。

全長は約5cmと小柄で砂に潜っている時間が長いので単種飼育をする場合は退屈な水槽になりかねません。

 

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販売価格

スナホリガニは干潮時に砂を掘り起こすと発見されることが多いので野外採集しても面白いかもしれません。

ショップでの販売価格は1000円程度なのでお迎えしやすいのではないでしょうか。

 

それほど人気のある種類とは言えないため海水魚を取り扱っている熱帯魚専門店でも入荷頻度は低く在庫がないことが多いので入荷情報をこまめにチェックしておく必要があります。

通信販売サイトでは定期的に出品されているようなので見つからない場合は利用してみてはいかがでしょうか。稀にヤフオクで販売している個人業者の方もいるようです。

 

 

寿命

スナホリガニの寿命は約2~3年です。

中には十数年生きるとの報告もあるそうですが、飼育下ではそれほど長生きすることは稀なようです。

常に砂に潜っているためかいつの間にかいなくなっていることが多い種類です。

 

 

スナホリガニの飼育方法

出典:www.geocities.jp/ris_miyako_islands/

飼育環境

本種は砂に潜って休む習性があるので必ず細かいサンゴ砂やアラゴナイトサンドを底床に用いる必要があります。

底床はスナホリガニが完全に潜れる深さが必要なので10~15cm程度の厚さになるまで入れてください。

 

水位に関しては低めでも一般的なマリンアクアリウムのように高さのある水槽にいっぱいまで入れても問題ありません。ただ水質悪化に弱い面があるためある程度の水量で飼育することをお勧めします。

飼育水槽は20cmキューブ水槽からでも管理することは可能で昆虫飼育に用いられるプラケースや衣装ケースで飼育しても良いでしょう。

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水温は約25℃前後に保つようにすることをお勧めしますが、暑さには強いこともあり夏季は特別クーラーなどの器具を使用しなくても飼育できます。

スナホリガニは環境に馴れてくると餌を探す姿を観察できるようになりますが、始めのうちは砂に潜ってどこにいるのか分からないことが多いのでそっとしておきましょう。

 

脱皮時に触ってしまうとそのまま落ちてしまうことが多いので、観察したいと思うときもありますがむやみに掘り起こさないほうがいいでしょう。

生活をしている中で脚や触覚が欠損してしまうこともありますが、脱皮すると回復してくれる場合が多いので問題ありません。

 

餌の与え方

スナホリガニは漂流してきた有機物を摂食するために波打ち際で生活していると言われています。

そのため基本的に何でもよく食べてくれますが、混泳水槽で飼育されることが多く特別スナホリガニに対して給餌する必要はありません。

 

単独飼育をされる場合は熱帯魚や甲殻類用の人工飼料を1週間に一度数粒だけ入れておけば良いでしょう。

ライブロックなどをレイアウトしている水槽では給餌は数週間に一度でも生存可能です。

 

 

混泳について

本種は小柄な甲殻類なので肉食性の強い魚と混泳してしまうと餌と勘違いされてしまいますので同サイズの甲殻類や魚類とのみ混泳させると良いでしょう。

スナホリガニの死因としては捕食されるか脱皮の失敗の2つが挙げられますので注意してください。

スナホリガニの共食いはあまり起こらないようですが、脱皮したての柔らかい身体のスナホリガニが同種に襲われる危険性は少なからずありますので、過密気味で飼育すると必ず数が減っていきます。

 

 

初期費用と維持費用

出典:ビーボックスアクアリウム松戸店 海水魚・サンゴ情報

初期費用は一匹のみ小型水槽で飼育する場合は5000円程度から始められるでしょう。

ただ本種は熱帯魚や甲殻類を飼育している水槽に導入されることが多いため他の生体との混泳水槽で飼育したほうが経済的です。

維持費用は月々数百円程度でしょう。

 

 

飼育上の注意点

スナホリガニは病気になったかどうかを確認する方法がありませんので水質悪化や水温管理を日頃から行うことで対策するしかありません。

薬剤は甲殻類にとって有害なので混泳している魚が病気になったときはその生体を別の容器に隔離して薬浴するようにしてください。

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