鳥類や魚類は昔からポピュラーなペットとして人気を博しています。特に、インコや金魚などを飼育した経験がある人は多いのではないでしょうか。
しかし、鳥類を扱っているショップを覗くと、昔では考えられないほどの多くの種類の鳥が販売されています。それほど手軽で、愛嬌もあって人気があるということでしょう。今回はその中でも超インパクトのあるキバタンについて紹介します。
オウム「キバタン」の特徴
出典:到津の森公園
キバタンは全身真っ白の毛をまとった大型のオウムです。体長は50cm程度で、ペットとして飼育する鳥類の中ではかなり大型です。
鳴き声・知能
見た目の特徴も印象的ですが、彼らの最大の特徴はなんといってもその鳴き声。驚くほど騒々しい鳴き声を立てます。これは自然環境で、遠くまで声を届ける必要があるため、仕方のないことです。
また、キバタンは見た目の愛嬌だけでなく、知能も高いことで知られています。人間の言葉をまねたり、リズムに合わせてダンスをしたりすることも珍しくありません。
好奇心が強く、人間と遊ぶことが大好きなことも特徴のひとつです。さらにさらにこのキバタン、賢く、人間に慣れるだけでなく大変な長寿です。
飼育下では50年以上生きるそうで、終生飼育できるかどうかよく考えて飼育を始めなければなりません。
購入場所・販売価格
その見た目のかわいさから、よく調べたり準備をしたりしないで購入され、結局手に負えなくなってしまう飼い主が多くいます。残念なことですが、里親募集サイトなどで度々情報が出されることがありますのでチェックしてみるといいでしょう。
基本的には信頼できるペットショップでの購入がおすすめです。しかし、値段を見て驚くかもしれません。安くても30万円はします。
平均で50万程度でしょうか。賢くて人間にもよく慣れ、長生きをするのでずっとそばにいてくれる。そのような点を考えてもこの値段は妥当かと思います。
購入や譲っていただく際は、よくその個体の習性や癖などを聞いて、過ごしやすい環境を用意してから迎え入れてあげてください。
キバタンの飼い方
出典:到津の森公園
飼育環境
大型のオウムなので、くちばしの力が非常に強いです。安いゲージだと本当にすぐに壊されてしまうので、大型の鳥類を飼育できる専用のゲージを用意しましょう。
飼い主さんの家の状況にもよりますが、このゲージの大きさは大きければ大きいほど良いです。どんなに狭くても翼を広げられるくらいの大きさのものを準備します。
また、キバタンは本来熱帯に住む鳥なので、日本の冬は寒すぎるとされています。15度以下にならないような環境にしてあげましょう。
そのほか、餌をあげるための皿などはペットショップに売られているものを店員さんと話し合いながら準備しましょう。
餌の与え方
キバタンを販売しているようなショップでは、大型のオウム用のえさが必ず売られていると思いますので、それを購入しましょう。また、普段ペットショップでは何をどのくらいの頻度で与えていたかもよく聞いておきましょう。
環境の変化によって食欲が衰退することも考えられますので、普段食べ慣れている餌を与えることで少しでもそのようなことを軽減できるからです。
キバタンは大きなくちばしがありますのでりんごやバナナ、野菜類なども好んで食べます。様子を見ながら与えてあげるとよいでしょう。
飼育上の注意点
非常に珍しいペットで、飼育している人が少なく、インターネット上にも情報があまりありません。
なので、信頼できるショップで購入するか、丁寧に飼育していた飼い主さんから譲ってもらうかしなければあとあと苦労することになるので、そこをまずは気をつけましょう。
ストレス
キバタンは大型のオウムなので、野生では運動量も多いのですが、飼育環境では極度の運動不足になります。その中でおいしい餌を与えられるので肥満になりがちです。
どんなペットにも言えることですが、餌のやりすぎは何もいいことがありませんので、よく観察しながら餌を調整するようにしてください。これは先ほども少し触れましたが、キバタンは本当にシャレにならないほど大きな鳴き声を出します。
鳴き声
一瞬ならいいのですが、ストレスがたまったり、感情が高まったりした場合には継続して鳴くことがあります。マンション等の集合住宅では防音対策をしないと必ず苦情がくるレベルですので、相応の準備が必要になります。
犬の鳴き声の比ではありません。キバタンは知能が高く、犬のような鳥とも呼ばれています。それほど人間によくなれ、たくさん触れ合いを求めます。一緒に遊んであげる時間が長ければ長いほどキバタンは喜びます。
逆に放っておくと、それがストレスとなり大きな鳴き声を出したり、自傷行為をしたりするようになりますので、愛情をもって接してあげてください。そして、これも少し触れましたが、キバタンは大変な長寿です。
一人暮らしをされている飼い主さんで、途中で飼育できなくなる可能性も考えられますので、そのようなときにどうするかまで考えて飼育しましょう。人間が30歳の時に幼鳥のキバタンを購入した場合、80歳まで飼育を続けなければなりません。
自身の子どもよりも長く住むことになるのです。
人生の半分以上を共にすることになるので、愛情をもって接すればよき相棒になること間違いなしですが、中途半端に飼育を始めると飼い主自身の生活を苦しめることにもなりますので、気を付けてください。
まとめ
キバタンは正直飼育する人を選ぶでしょう。個体自体も高価ですし、大型なので餌代もかかります。また、環境を整えるのにもお金が必要ですし、冬の温度管理や鳴き声対策なども考えなければなりません。
そのようなことを理解してともに人生を歩んでいくパートナーとして飼育を始めれば、きっと飼い主の毎日を素敵なものにしてくれる存在になるはずです。
それほどの魅力がこのキバタンにはあります。相談できるショップを見つけ、末永いお付き合いを始めてみてはいかがでしょうか。