目の周りがオレンジ色をしている可愛らしいアカメカブトトカゲと背中に大型の鱗をもつカッコいいモトイカブトトカゲ。カブトトカゲ属に分類されているトカゲはこの2種類が主に流通しています。輸送方法の見直しによって飼育しやすくなり、ペットとしてお迎えする方が増えています。
そんな人気のアカメカブトトカゲとモトイカブトトカゲの飼育方法や特徴、魅力などをご紹介しようと思います。
アカメカブトトカゲ・モトイカブトトカゲの特徴とは?
どちらもニューギニア島に生息している地表棲のトカゲです。昔は輸送方法に問題があったことから販売時の状態がわるく、飼育難易度の高いトカゲとして知られていました。
しかし、近年は輸送技術の発達によりストレスが軽減されて随分と飼いやすくなったのです。成体でも体長が15~20cmなので省スペースで飼育できる反面、飼育環境に気をつかわなければいけませんのでお世話はとても大変です。
カブトトカゲの魅力
カブトトカゲは発声器官をもっており鳴くことでコミュニケーションを取っているといわれています。爬虫類の多くは発声器官をもっていないためとても珍しい特性をもつトカゲです。
本種は夜行性のためバスキングライトなどの高額な飼育機材を買う必要がないことも魅力的です。
生息地
ニューギニア島の熱帯雨林で生活をしており、夜に活動を開始します。そのため日中は物陰に身を潜めてじっとしていることが多いようです。
寿命
飼育方法が確立されていないため本来の寿命まで飼育することは難しいようです。一般的には飼育下で5~10年ほど生きます。
ただし小型種なので一度体調を崩してしまうと治らないことも多く、いかに病気を予防するかが大切となります。何かいつもと違うなと感じた時はエキゾチックアニマル対応の動物病院で受診してください。
販売価格と入手方法
価格は1万円前後で販売されていることが多いようです。ペットとして人気が高いため多くのペットショップで取り扱っています。
しかし多くのペットショップは2~3匹程度しか展示されていないため、専門店やイベントに足を運んでお気に入りの個体を見つけることをお勧めします。
カブトトカゲの飼い方
出典:サウリナ守口店
飼育環境
小型種なので60cm規格の水槽で終生飼育が可能です。カブトトカゲは熱帯雨林に生息しており、極度の乾燥と湿気に弱く風通しを良くする必要があります。
爬虫類用の通気性をウリにしたケージにヤシガラやミズゴケなどの水分を吸収する床材を敷くことで適した環境を作ることが出来ます。臆病な性格なのでシェルターなど隠れる場所を用意してあげましょう。
念のために日中は弱めの紫外線ライトを点けておくと良いと思いますが、必ず必要なものではありません。水場を好む個体が多いようですので、大きめの水飲み場を用意するとストレス軽減に繋がります。
また、水を綺麗に保つことができるならテラリウムで飼育すると状態良く育てることができると思います。
温度
パネルヒーターを使用して25~30℃を保つようにしてください。また、温度勾配を作ることで生体が快適に感じる場所に移動できるのでオススメです。
餌の与え方
出典:サウリナ守口店
主に昆虫を食べて生活をしているので、飼育下においてもコオロギやデュビアなどの活餌を与えると良いでしょう。
本種はバスキングライトが必要な種類ではありませんが、クル病などの病気予防のためにカルシウム剤をダスティングしてから餌を与えましょう。
複数飼育について
本種は大人しい性格のため縄張り争いもなく複数飼育が可能です。ペアで飼育していると繁殖に挑戦することもできます。だだし、異なる種類のトカゲや蛇との飼育は避けたほうが良いでしょう。
触れ合い
ペットを飼育していると触れ合ってコミュニケーションを取りたいと思う人は多いと思います。カブトトカゲはハンドリングをしている方もいるので、一応不可能ではありません。
ただしストレスを感じる個体も多く、様子を見ながら嫌がるようでしたらハンドリングを控えるようにしましょう。性格が優しい反面ストレスを抱えやすいので拒食に陥る危険性もあります。
またピンセットで直接給餌することは難しく活餌を入れて見守ることになります。
飼う上での注意点
出典:Petshop Zoo
ミルワームは管理が楽で餌に活用する人も多いですが、栄養価が低いため主食として与えることはお勧めしません。乾燥はよくありませんがケージ内が蒸れすぎるのもよくありませんので、定期的にケージ内を換気してあげるといいでしょう。
テラリウムで飼育していると床材や水が汚れやすく不衛生になりがちです。定期的に床材や水を交換することで清潔な環境で飼育することが出来ます。ハエや寄生虫対策にレイアウトする流木や床材を熱湯消毒することをお勧めします。
まとめ
まだまだ知られていないことが多いアカメカブトトカゲとモトイカブトトカゲ。つぶらな瞳にカッコいい鱗、とても小柄な容姿とペットとして魅力溢れる動物です。ぜひ飼育に挑戦して新しい飼育方法を生み出してみてください。