背景や景色に同化している動物|模様でカモフラージュ

厳しい自然界で生き抜くため、景色に同化することで身を守ったり、逆に獲物に見つからないように狩りを行う野生動物たち。そんなカモフラージュや保護色といった武器を身につけている動物たちの中でも、ペットとして飼育することができる動物4選をご紹介。

 

景色や背景に同化してカモフラージュする動物達

 

カメレオン

景色に同化すると言えばやっぱりカメレオンが有名。体色を変化させることで景色に溶け込むことができます。飼育は難しいと言われるカメレオンですが、入門種として人気なのがエボシカメレオン。

エボシカメレオンは有鱗目トカゲ亜目イグアナ下目、カメレオン科カメレオン属に分類され、アラビア半島南端のイエメンが原産です。

 

クレストと呼ばれる頭頂部が烏帽子(えぼし)に似ていることからこの名がつきました。オスはこのクレストが立派に成長します。

体長はオスが約65cm、メスは約45cmと大型で、環境や気分によって体色を変化させますが基本的には緑色に、成長するにつれて赤褐色の模様が入ります。また、威嚇したり興奮すると体色を変化させ、威嚇音を立てることも。

噛むこともあるので注意しましょう。飼育スペースが狭いとクレストが折れたり傷ついたりしてしまいます。十分な広さを確保してあげましょう。野生では昆虫や植物の果実や葉を食べています。

飼育する場合はミルワームやコオロギなどの昆虫類を主食に、副食としてレタスやイチゴなどを与えるといいでしょう。販売価格は約1万円〜3万円が相場のようです。

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リクガメ

カメレオンと同様にペットとしても人気のある爬虫類、リクガメ。独特で美しい模様の甲羅は保護色として景色に同化する大切な役割をもっており、接近しても気がつかないほど周囲の環境に溶け込むことができます。

リクガメの飼育は難度が高めですが、初心者におすすめと言われるのがロシアリクガメ。ロシアリクガメはカメ目リクガメ科に属し、「ホルスフィールドリクガメ」、「ヨツユビリクガメ」という別名でも知られています。

四肢に四本の爪があり、寒い地域では穴を掘って冬眠する習性から前肢が発達し、形が丸めの甲羅は高さがあまり高くないのも特徴です。甲長は約20〜27cm、体重は約1.5kgで、西アジアとロシアの一部の地域に生息しています。

草食性で、野生では草や木の芽、果物などを食べています。飼育する場合はリクガメフードを主食に、副食として小松菜、キャベツなどの野菜やリンゴ、バナナなどの果物を与えるといいでしょう。

また、食事だけでなく、湿度や温度、紫外線など飼育環境にも十分気をつかう必要があります。ゆっくりと時間をかけて育てることで手から餌をあげるなどの軽いスキンシップができたり、飼い主の顔を覚えてくれることもあるようです。

販売価格は8000円から15000円で、比較的入手しやすい種でもありますが、寿命は約30〜50年と言われます。安易に購入するのではなく、末長く大切に世話をし続けられるかどうか慎重に検討しましょう。

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シマリス

縞模様が愛らしいシマリスですが、名前の由来でもあるこの特徴的な5本の縞模様こそが保護色の役目をもっています。じっとしていると落ち葉に見えるなど、森の景色に同化することで外敵から身を守ることができるのです。

シマリスはげっ歯目リス科シマリス属に分類され、ユーラシア大陸北部、中国、朝鮮半島、そして日本では北海道のみ生息しています。体長は約12〜15cm、体重は約110g。

 

背の部分は茶色から黄白色、黄灰色に黒い5本の縦縞とそれにはさまれた4本の白い縞模様が特徴で、腹部は白色です。夏毛と冬毛があり、夏毛の方が明るい色合いになります。

雑食性で、野生では木の実や種子を中心に、果実や樹皮、キノコや昆虫なども食べています。飼育する場合はリス用混合フードを主食に、副食としてキャベツ、ブロッコリーなどの野菜やリンゴ、みかんなどの果物、コオロギやミルワームなどの昆虫類も与えます。

 

シマリスは動きが素早く、運動量が多いため、広いケージを用意し、止まり木やステージなどを用いて十分活動できる飼育環境を整えてあげましょう。

暑さ寒さにも敏感なので室温にも気をつかう必要があります。また、尻尾はデリケートで切れやすいので注意しましょう。販売価格は1万円前後が相場のようです。

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フクロウ

夜行性で日中はほとんど動かずに休息していることが多いフクロウですが、冬場などの獲物が少ない時期や天候が悪い日が続くと昼間でも狩りを行うことがあります。

そんなとき、獲物に気づかれないよう景色に同化するフクロウの羽の模様は、木の幹などによくなじんでカモフラージュするのに役立っています。そんなフクロウの中でも小型で人気があるのがコキンメフクロウ。

 

コキンメフクロウはフクロウ目フクロウ科コキンメフクロウ属に分類され、体長は約19〜23cm、体重は約110〜210gと小さく、頭頂が平たく大きな楕円形の頭が特徴的です。

灰褐色から茶褐色の体色に白い模様が入ります。目の色は黄色で、これを金色に見立て小柄なことから名前の由来になりました。ヨーロッパから東南アジア、北アフリカ、中近東、中国まで幅広く分布し、雑食性で小動物や爬虫類、両生類、草の葉や実などを食べています。

 

飼育する場合はマウス、ウズラ、ヒヨコや昆虫などを与えます。小型ではありますが、羽や骨を傷めないよう、十分な飼育スペースが必要です。

完全夜行性ではなく、日中も狩りをして活動することが知られています。販売価格は幅がありますが、約15万円から30万円が相場のようです。

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景色に同化する動物4選!ご紹介しました。ペットショップなどで見かけたら彼らの外見をじっくり観察してみてくださいね!また、いずれも比較的、野生が強い種になります。

ペットとして飼育する際は過度なスキンシップは避け、ストレスを与えないように気をつかってあげましょう。

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