爬虫類が苦手な方もリクガメは好きという人が多いのではないでしょうか。水棲カメと比較すると紫外線ライトなど特別な器具がいくつか必要になるため初期費用は高くなってしまいますが、乾燥した環境で管理するので衛生面で安心できます。
日本国内で流通している人気のリクガメをご紹介していきたいと思います。
リクガメの人気があるおすすめの種類
フチゾリリクガメ
出典:kame-yaのブログ
幼体時は丸っこい甲羅をしていますが、成長するに伴い甲羅の周辺が上方に反り返るように変形してくるためこのような名前が付けられました。販売されている個体は明るい黄色と黒色の模様が可愛らしいのですが、年令を重ねるごとに黒っぽく地味な色合いへと変色していきます。
体長は最大でも40cmに満たない程度で90~120cm規格の水槽で終生飼育が可能です。乾燥した荒れ地や農地、岩の間隙などに生息しているため湿度に気を使う必要があります。
目安としては60%以上の湿度にならないようにして、管理温度を25℃以上になるようにしましょう。ホットスポットは40℃前後になるように設定しますが、紫外線ライトやバスキングランプの点灯は日中のみで構いません。
販売されている幼い個体では雌雄の判別が難しくショップで記載されていることは少ないため運任せとなるでしょう。
ドレスのような立派な縁に成長させるには十分な紫外線量とカルシウム、ビタミン剤などを餌にダスティングして栄養不足にならないような配慮が必要です。販売価格は約2~3万円です。
ヘルマンリクガメ
最も飼育しやすく人懐っこい性格から大人気のリクガメです。大きさは30cm前後とやや小柄で生息地の気性が日本と似ていることから入門種とされています。
外見は明るい黄色をベースに黒い斑点が所々入っています。人工飼料やスーパーで販売されている野菜類など植物性の食べ物なら何でもよく食べてくれるので餌の確保もし易い種類となっています。
人を恐れることなく飼育ケースに顔を近づけると餌を要求する可愛らしい仕草を観察することができることからも男女問わず人気を集めています。販売価格は1万円前後で大半のペットショップで取り扱われています。
ホシガメ
出典:木もく倶楽部
インドやパキスタンに生息するリクガメで5本の放射状の模様が入ることからホシガメと名付けられました。体長は30cmよりも少し大きいくらいで体重が5kg前後もあるのでズッシリと重たい印象です。
鑑賞性に優れており安価で販売されていることから人気の種類ですが、飼育難易度はやや高めで特に幼少期の管理には十分な知識が必要です。乾燥系のリクガメが多い中で本種は60~70%程度の湿度を好み、30℃以上の高温で管理することが望ましいとされています。
そのため頻繁に底床を交換したりガラス面を掃除しないとカビやコケが生えてしまい環境がみるみる悪化していってしまいます。また冬季は高温で管理するために電気代が高くヒーターやライトも通常よりも寿命が短くなる分定期的に交換しなければなりません。
本種は特に温浴が効果的とされており、幼体時には排泄を促し水分を補給する良いきっかけとなりオススメです。リクガメは非常に温厚で喧嘩をすることは稀なのでゆとりのある飼育ケースである場合は複数飼育に挑戦してみても良いでしょう。
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エロンガータリクガメ
出典:kame-yaのブログ
ツルツルとした甲羅が可愛らしいアジアに広く分布するリクガメの人気種です。アジアに位置する日本ではエロンガータリクガメは飼育しやすく生命力も強いためリクガメ飼育の入門おすすめ種と言えるでしょう。
本種はやや高温多湿環境を好みますがやや乾燥気味の飼育環境でも十分に生活することができます。
高温多湿環境で管理する場合はサルモネラ菌などの食中毒の原因となる細菌類が増殖しやすくなっているのでメンテナンス後は必ず石鹸で手首まで洗浄する必要があります。
春から秋にかけて気温が25℃以上になる時期はベランダや庭で日光浴をさせると体調が整えられてクル病をはじめとする病気予防に効果的です。
バブコックヒョウモンリクガメ
出典:サウリナ守口店
アフリカに分布する体長70cm前後の人気のリクガメです。黄色を基調に黒い縁で多角形にデザインされた甲羅は芸術作品といっても過言ではありません。
大きく成長するごとに複雑な模様へと変化していくため時が経つごとにより魅力的なデザインへと進化していく点で飼育が楽しいおすすめの種類といえます。
十分に成熟した個体は50kg以上になるため動物病院へ行く際に持ち運ぶことが困難になります。その対策として幼少期から自分で車に乗り降りできるように練習することが大切です。
恐らくバブコックヒョウモンリクガメに適した大きさの飼育ケースは販売されていないため特注品かお部屋を丸ごと飼育小屋にする必要がありますので、設備投資費は莫大な金額になるでしょう。
販売価格は2万円前後です。
パンケーキリクガメ
その名の通りパンケーキを髣髴とさせるような薄い甲羅をもつアフリカに分布するリクガメの人気種です。最大でも20cmに満たない程度なので狭いスペースでも管理することができます。
本種は小柄な種類ですが活発に動き回るため90cm規格以上の飼育ケースで管理することをおすすめします。
やや臆病な性格をしていますが飼育しているうちに慣れてくるので無理に隠れ家から引きずり出そうとしないようにしましょう。非常に丈夫で飼育しやすいことから初心者の方にも安心してお迎えいただけます。販売価格は約2~3万円です。